Vol2 玉木亭の美味礼賛2 2009.9

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鯖
 ごあいさつ

夏も早過ぎ、朝夕はずいぶん肌寒くなってまいりました。
玉木には、秋の味覚が日本中から届いております。
旬の食材、メニュー、こだわり、そして、玉木の秘密などをお知らせいたします。
皆様の心をやさしく出来るような料理を作りたいと願っております。
 
 
 旬の食材

 松茸
秋も深まりますと、いろいろな美味しいものが届きます。
松茸も日本の秋を代表する味覚です。
玉木では松茸尽くしの献立をご用意します。
北海道、岩手、長野と始まり、十月頃には京都より丹波の松が届きます。
玉木では、国産の松茸しかお出ししませんが、中でも京都の松茸はとても上等です。
香りは豊かで、すごくパワフル。肉質はやわらかく、届いた日は、お店中に香りが広がります。
松茸のロワイヤル、スープ、フライなど、さまざまな料理に仕立てます。

 秋鯖
秋に脂の乗る秋鯖は、塩とビネガーでマリネした後、燻製にします。
フランスの惣菜料理、キャロットラペと会わせます。
フランボワーズの香りとともに召し上がりいただきます。

 もみじ鯛
秋の魚といえば、もみじの頃に一番おいしくなる、もみじ鯛があります。
瀬戸内のえさが豊富で潮の流れの速いところで揚がる鯛が、身も締まり、とても甘さがあります。
玉木ではカルパッチョ、炭火焼でフィーヌゼルブのソース。
頭はシャンパン蒸しで、シャンパンのソースでお出しします。
鯛は頭までおいしい貴重な魚です。
 
 
 スタッフの話

朝、お店の前を掃除しているときに、銀杏の葉が色づき始めているのに気づきました。
すでに、玉木では愛知県産の早生の銀杏をお出ししていますが、塩炒り、茶碗蒸し等さまざまなものに使える食材です。
殻を割って薄皮を剥くのは家庭では大変かと思いますが、水につけると薄皮が剥きやすくなりますし、銀杏には風邪を予防する作用がありますので、酒の肴にしていただけたらと思います。
 
 
 こだわり

私は、料理は心を満たすものだと考えております。
だから、もっと美味しいものを創ろうと思います。
日々食材に愛情を込め、一つ一つ丁寧に高めてゆく、こういう食材との立ち向かい方が料理人の生き方ではないかと思います。
そうして、自分の料理を創り上げたいと切実に思いました。
日本の最高の風土の中で育まれた旬の食材に敬意を表し、必要最小限の火入れと味付けで、毎日でも召し上がり頂けるやさしい
料理。
日本人が食べて本当に美味しいと思っていただける料理を目指しております。
 
 
 玉木の秘密

今年九月で、早やオープンより二年半となりました。
玉木でプロポーズをした一組のカップルがゴールインをしました。
お二人にとって記念すべきレストランに選ばれた事を、とても光栄に思っております。
これからも、皆様の記憶に残るレストランになれますよう、日々努力してまいります。
今後もご指導を賜りますようお願い申し上げます。
 
 
 日々徒然

子供の頃より、野球を見るのもプレーするのも大好きでした。
夏の甲子園では感動をたくさんいただきました。
また、イチロー選手の大きな記録には続けて努力する事の大切さを教えられました。
野球っていいですよね。先日読んだ本の中に、キャッチボールのことが書いてありました。
最初は相手のことを思い、やわらかなやさしいボールを相手の胸元に投げるんです。相手も同じように投げ返して。
一方的に強いボールを投げて、相手が受け止められないのはキャッチボールではないんです。
伊集院さんの小説からも大切な事を教えていただきました。